新たなステージにおける
学校法人新島学園
理事長
湯浅康毅 |
平成27年7月4日(土)に開催された安中根笹会において、新たに学校法人新島学園の第5代理事長に就任された湯浅康毅氏により、「新たなステージにおける新しい新島学園作りについて No Place like Niijima」と題する講演が行われました。新理事長が新島学園をどのように感じられているのか、また、今後の運営の基本方針などを知ることができる大変貴重な講演であることから、ここにその講演録をご紹介いたします。
【1】
皆様、こんばんは。
この4月1日より大平先生より引き継ぎまして学校法人新島学園の理事長に就任いたしました湯浅康毅でございます。改めまして皆様、宜しくお願い申し上げます。この度は、安中根笹会がこのように多くの同窓生が集い盛会に開催されますこと心からお喜び申し上げます。また、日頃より大変お世話になっております、安中根笹会の茂木会長様をはじめ役員の皆様、ご来賓の皆様、同窓生の皆様方には新島学園の運営に多大なるご支援とご協力を賜りまして厚く感謝を申し上げます。
この度は、総会に引き続きまして、恒例の?懇親会前の講演ということで、第1回目は私の恩師である2期生の淡路博和先生より、新島学園の精神である「新島襄と学園の歴史」についてのお話がありました。また、昨年は、高崎キャンパスにある新島学園短期大学の宗教主任であり、一昨年のNHK大河ドラマ『八重の桜』では恩師である元同志社大学神学部の本井先生と一緒に時代考証でご活躍された山下智子先生より、私の高祖父であります湯浅治郎についてお話をいただきましたことは記憶に新しいことかと思います。
3回目である今回は、本根笹会事務局でおられ、日頃から法人本部でお世話になっており、日々未来の新島学園の姿を夢見て机を並べて一緒に働いております石井様より、ある時妙なプレッシャーを感じたところ…、その直感は見事当たったのですが、『理事長、今年の安中根笹会の講師をお願いします』とご依頼をいただきましたことから、今こうして恥ずかしながら諸先輩の皆様を前にして、喉が渇いている状態でしばらくお時間をいただいて講演をさせていただくことになった次第であります。
でも大丈夫です。私は基本的に『不言実行』の人間でして、しゃべっている暇があったら行動しよう、でこれまで生きてきましたので、話は短く・簡潔を心情にしておりますので、皆様の喉が、からからになる前に講演を終了させていただく予定でございます。
限られた時間ではありますがお付き合いのほど宜しくお願い申し上げます。
今晩私がお話ししようと思うことは3つです。一つ目はまず私について。二つ目は私が感じている新島学園について。そして最後が、これからの新島学園について、お話ししてみようと思います。
まず、一つ目の私についてですが、この4月より学校法人新島学園5代目理事長を務めさせていただいております。
私が理事長になることで特徴的だと思うことは、理事長が新島OBであり、今も現役で働いてくださっている教師に育てられ、~本日ご出席の27期の庭野先生は私が高校2年生の時の担任です~、娘が在校生の関係でPTAなのですが、安中地区の現役PTA役員を務めているのはこれまでの歴史の中でも初めてのことだと思います。
また、既にご承知の方もいらっしゃるかと思いますが、私は安中市内にある醤油醸造元・(株)有田屋に生まれ育ち、現在も7代目当主としてある特定の醤油の価値を広げるべく活動を続けております。この点においても、日本の伝統発酵文化に携わる醸造家が学校法人の理事長を務めている、というのは恐らく日本中でも我が校だけだと思うのです。
さらに、私は、新島学園37期生でありまして現在45歳であります。本日はたくさんの同級生、特に、中には二葉幼稚園、安中教会の教会学校でも一緒に育った幼馴染みのみんなも一緒にこの会場に参加してくださっており本当に嬉しい限りです。私の父は4期生、私が37期生、子供も現在67期生・高校一年生で現在学園に通っております。因みに私の大切な妻も37期生の同級生でありまして、もう親子三代に亘って、しかも人生のパートナーも学園で見つけることが出来まして、私の人生の中で『新島学園無くして我が人生なし』の心境であります。現在、27年振りに胸にこの根笹のバッチを付けて、毎日娘と一緒に通学ならぬ通勤をしております。
恐らく本日ご参加の諸先輩の皆様方の中にも、新島学園で過ごされた3年間、6年間が、その後の人生において欠かすことのできない思い出として身体・心の一部として刻み込まれておられるかと思います。私も皆様と同様、先ほど来から申し上げております通り、『新島無くして我が人生なし』の心境で歩んでおりますが、私が評議員としてこの学園にお招きいただいた時から今日現在に至るまで一貫して申し上げていることは、また、これからも伝え続けていこうと思うことは、『私を育てていただいた新島学園に恩返しがしたい』、この一言ことに尽きます。
この春から新たな立場を与えられ、今まで以上に身が引き締まる思いでありますが、同時に母校の未来を様々な方々と共に一緒に考え、一緒に歩みながら、形作っていける機会を与えられたことに心から感謝をしております。