新島学園創立70周年記念プロジェクト
学校法人新島学園
理事長
湯浅康毅 |
【3】
次に今晩の本題であります、今回我々が取り組んだ新島学園創立70周年記念プロジェクト第1弾『平成の新島学園オートキャラバン隊:K4‐GP参戦プロジェクト』の概要についてご説明させていただきます。
今回私どもが挑戦させていただいたK4‐GP(『K4‐GP』のK4は軽自動車・4輪の意味)とは、毎年8月に富士スピードウェイを舞台に開催されている軽自動車で行うモータースポーツになります。参加車両が200台、参加者が2000人を超える日本一のエコラン競技として有名です。通常のタイムを競うスピード競技ではなく、いかに燃費良く速く走るかを競そうエコランレーススタイルを特徴としています。
◎速さだけを競うスプリント形式の競技ではなく、如何に燃費効率よく、無駄なく、速く500km・5時間を完走できるか問われる競技
◎チーム力が問われる総合エコラン競技…戦略をうまく立てないと完走さえもできない。
(特に今年は支給燃料が少なくなった)
また、今回の取り組みを行う理由については5つの考え方があります。
今回の創立70周年事業のテーマであり、まさに過去の史実を基にした新しい種まきにあたる。また今回はオール新島学園関係者で組織したチーム編成になっており、この意味は今回の周年事業の別の意味である、新島ファミリーから新島コミュニティーにしていくことに繋げていく取り組みでもあります。(同窓会の活性化&後援会設立の可能性)。
理事長、評議員、現役教師、現役PTA、現役学生&生徒、OB&OGが想像も出来ないような新しい企画に関わることでこれまでの学園の取り組みに対して、従来の漠然とした協力依頼より『具体的に応援する明確な意味』を作りその交わりの中でより深い意味での一体感を育むことに目的をおいております。
新島学園での学びは一過性では無いと思います。新島学園とは人として必要なことを学ぶ場所であると思います。
私は理事長に就任した際に目指す学園像として、一生モノに触れることが出来る学び舎作り行っていきたいと明言させていただきましたが、まさに今回のプロジェクトは一生モノの学びを体現できる特別なプロジェクトであります。
また、学校法人新島学園として現在取り組んでおります第3次中期経営計画『No Place like Niijima』の中でもお示ししている通り、『伝統を守ること&伝統を活かす』を具現化したプロジェクトでもあります。
新島らしさとはある意味他の私学では体験できない学びを体験できるところにあると思います。
*昨年の講演でも申し上げた通り、伝統があるところが新しい取り組みをすると、それはまた新たな歴史となり『深み』になる。
歴史を理解せずにただ新しいことをしたのでは意味がない。
多くの学園関係者が新島学園の魅力について、何だかわからないけど魅力的と言うのを耳にすることが多くあります。これは新島学園には様々な文化があるということを指します。
今回の『平成の新島学園オートキャラバン隊』はまさに新島学園に根付く自動二輪&四輪の文化を可視化したプロジェクトであります。
これまで各期ごと、地域ごとの交わりから新島学園の文化をテーマ別に分け創世記の諸先輩方から卒業したての卒業生が一緒に取り組むことが出来るというこれまでに無かった文化を可視化していくことを大切にした取り組みとなります。
こういった可視化していくプロジェクトを具現化していく過程で新島学園のブランディングをしっかり確立していきたい。その可能性をしっかり引き上げていきたいと思っています。
今回エコランに使用する軽自動車は、活きた教材としても役立てたいと思っています。
具体的には、エンジン・ミッション・ボディの構造や、今回はエコランを主体としたレースなので、燃費の計算や軽量化によってどれくらい燃費に貢献するのか? ボディを強化していくことでどんな運動性能が上がるのか? 等々今回の活動を通してデータをとり、その結果を授業に活かしていこうと計画しております。
また、進学面では、具体的には群馬大学工学部から(株)SUBARUコースや、同志社大学工学部からホンダ技研工業(株)コースを目指すような未来の車文化に貢献できるような人材を輩出する一助になればと思います。
また今回は、新島学園短期大学も一緒に取り組む予定ですので、今回の体験が就職活動に非常に有利に働くことが期待されます(カーディーラーに就職希望者有り)。
今回の車は3つの使用目的があります。
一つ目はK4‐GPに参加する車両として、二つ目は教材として、そして三つ目は、70周年記念車として、広報車としても使用します。
生徒募集のために小学校、中学校、学習塾に出向たりするのは勿論、60年前にキャラバン隊のように新島襄ゆかりの地にこの車で訪ねて当地で交流を深めたりしたいと思います。
また様々なモーターイベントで出走&展示要請も出てくるかと思いますので対応していくことも考えています。
さて、今回の取り組みの意味とその理由を整理し、限られた時間の中で準備を重ねてまいりました。正直出走当日までギリギリの調整を強いられましたが、様々な方の支援とご協力により何とか間に合わせることができました。
その経過については細かく述べることはしませんが、本日は時間の関係から8月15日にエントリーした『K4‐GP 2016 FUJI 500km』の実施概要についてご報告させていただきます。